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2011/08/30
「小川糸「つるかめ助産院」」
を読んだ。

最近またチラホラ本を読んでるんで
ふと「この人の他の作品を読みたい」って思って。
ちょうど1年くらい前に読んだ「食堂かたつむり」が
すんごい良かったからね〜♪

うん。この人の描く世界観やっぱり好き。
「人間愛」って言い方するとちょっとアレだけど
親子・家族・恋人・友達。
更には偶然出会っただけの人に対してまで
たくさんの温もりに包まれた人間関係を描いていて
読んでてとても穏やかな気持ちになるだけでなく
何かに失敗して自信を無くしている時だったり、
心の奥に閉まった消えない深い傷だったり、
そういうものを抱えていてもそっと肩に手を添えてくれたり
優しく背中を押してくれるような本なんだよね。

あらすじはこんな感じ。
南の島に一人でやってきたまりあは、
たまたま知り合った「つるかめ助産院」の
鶴田亀子先生から妊娠を告げられる。
実は、島を訪れたのは一ヶ月前に失踪した夫を探すためだった。
出生の秘密を抱え、帰る場所もなく頼れる人もいない・・・・・・。
不安と孤独にかられていると、先生が手を差し伸べてくれた。
まりあは悩んだ末、お腹の子どもを島で産むことを決意する。
「つるかめ助産院」を世界一快適な助産院にしたいと頑張る先生、
ベトナム人の研修生パクチー嬢、ベテラン助産師エミリー、
腕のいい漁師の長老、「世界一周の旅の途中」だという青年サミー。
個性豊かな島の人々と一緒に働き、笑い、泣き、眠るうちに、
まりあは少しずつ孤独だった過去に向き合い、
自身が母になることを受け止めてゆく―――。
新しい命を育みながら、
自分の生を取り戻すまでの、誕生と再生の物語。
「食堂かたつむり」もそうだけどこの人はパートナーを
失踪させるのが好きだなぁ〜(笑)
そして二作に共通するのが「食」。

そう。日常の些細な光景を切り抜いたような作品で
ドキドキハラハラする作品ではないし、
「感動する!」ってタイプの作品でもないけど、
読み出すと止まらなくなるし、今作に至ってはラストで
思いがけない展開があって思わずウルッとキてしまった・・・。

何はともあれ「ゆっくりと自分を見つめていく」的内容に
今の自分を重ね合わせたり「いま」がタイミングだったのかも。
そう思える作品だった。

つるかめ助産院
つるかめ助産院
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小川 糸
集英社
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思いっきり「小糸川」って読んで、近所に新しく建てられた助産院のことかと思ったヽ(*´∀`)ノ
      by  房総人  at  2011/08/31 9:20:44
だべ?
俺も以前同じこと書いてるよ(笑)
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そしてマサムネも絡んでるっつー。

君津人でパッと見で読み間違えない人いたら
冷静な判断の持ち主と見て良いだろうな。
      by  ドラ  at  2011/08/31 15:01:12

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