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命の鼓動 | 【きょうのできごと】 | Start TO Smile

2009/11/27
「私の運命」
まさかリアル「私の運命」を味わうとわな。
「花嫁衣裳は誰が着る」ごっこをしてた四天王もビックリだろうに(謎苦笑)

命の鼓動」同様に長文です。
むしろそれ以上に長文です。
本当にかなり・・・(苦笑)

かれこれ15年近く前にTBS系で放送されていた坂井真紀主演の
「私の運命」ってドラマがあったんだけど視聴率は決して良くなかったけど
過去観たドラマの中でも上位に入るほど好きだったんだよね。
1話目から婚約者が癌と告知されるという山場的シーンがあって
「斬新」だと思ったし、婚約者(東幹久)の変貌振りや決してめげずに
献身的な看病をしていく坂井真紀の姿がこっちまで胸が痛くなるほどで
最終的に婚約者は亡くなるんだけどあくまで「ドラマ」なのに
亡くなるシーンではスタッフまで思わず泣いたというエピソードを聞いたほどだった。

最初の病院から数えたら約2ヵ月半。
ようやくオヤジの病気の正体が解明されました。
その間、救急車で運ばれたこともあったし、その頃から急速に素人目にも
日々、衰弱していくのが見えたから「分からないから再検査」の繰り返しで
待たされてる間にも腫瘍が拡大している可能性があると病院への怒りや不信感もピーク。
そしたら案の定、今の病院での最初の検査から1ヵ月とちょっと。
その間にも腫瘍が約1cm大きくなっていたらしい!

ちなみに18日に言い渡された結果をオカンは話したつもりでいたらしいけど
救急車で運ばれた日だったし、ドタバタしてたからその気になっていただけで
俺らは肝心なことを聞かされてなかったので3連休中に先生が病室に来た際に
「悪性」って言葉を発して「何、コイツ、ポロっと漏らしとんじゃい!」って思ったんだよね。

だって、俺なりに他にいい病院が無いか、いい治療法が無いか等を調べてて
オカンに「この縦隔腫瘍(以下、腫瘍)の7割は良性らしい」って話してたし、
看護士してる兄嫁が土曜日に「8割は良性だし私も悪性の患者を見たことが無い」って
話してた時にもそのまま普通に聞いてたから今日の結果が出るまで
「良性」なのか「悪性」なのかすら分からないと思ってたんだよね。
「その病院では判断が出来なかったから大阪の病院に送って調べて貰う」って聞いてたし。

だから、今週の火曜日に兄貴夫婦も病院に行ったから先生に聞きに行ったらしいんだよね。
大阪からの結果がまだでも現段階で分かっていることを。2人だけで。
それを「先に話したら別々の車だし帰り道が心配だから」ってことで帰宅後に話してるところに
ちょうど俺も仕事から帰って3人で話してたんだけどその時点での病院の判断は
手術で摘出することは不可能、更には癌よりも重い「肉腫」という病気な上に
悪性の中でもかなり悪い状態で化学療法すらも困難な可能性が高いということで
「覚悟をしといてください」って言われたらしいんだよね。
ちなみに俺自身も調べてたから想像付いたけど治療が出来ないとなると
発見しにくい場所の腫瘍の為に発見された時には相当大きくなっている症例が殆どだし、
早ければ数週間、持っても数ヶ月とまで言われて来たらしい。。。

当然、オカンは放心状態で何も言葉が出ない状態。
兄貴も口から出るのは溜息と俺なりに調べたことに対して
「ダメなんだって」と「何も出来ないんだって」と半ば投げやりな発言ばかり。
まぁ、直接聞いた兄貴と間接的に聞いた俺とではショックの大きさも違うんだろうけど。

でも!

まだ、結果は出てないじゃん!!!
症例が少ない病気ってこともその時点で判明してたから
結果が帰って来たら「実は良性だった」ってこともあるかもしれないじゃん!

多分、過去にも書いたことあると思うけど俺って逆境になるほど
ポジティブになるとこがあるんでそんな辛気臭い2人を見て軽くイラッとキて
「俺らも辛いけど一番辛いのはオヤジなんだよ!」
「体のケアは医者にしか出来なくても心のケアは俺らにしか出来ないんだよ!」
「俺らが落ち込んでたら伝染してオヤジが益々落ち込むだけだよ!」
「1%でも可能性あるなら信じるしかないんだよ!」
「その筋で権威ある先生なら大阪だろうがどこだろうが搬送するしかないだろ!」

そう、熱くなりながら一先ずは解散。
始めの頃はこうなることなんて想像もしてなかったから
オヤジよりもむしろオカンを心配してたけどこうなったら
さすがにオヤジを心配しないはずがないし、ショックを受けないはずがない。

でも、こうなったらオヤジ1人の問題じゃなくて、家族の問題だと思うし、
一番苦しいのは、辛いのは、オヤジだけど家族一丸となって戦うしかないじゃん。
その為にはどんなに低くても可能性がある限りはそれを信じてドシリと構えて
ポロリと弱気や投げやりな発言をするオヤジをフォローするしかないじゃん!
それなのにうろたえてオヤジに余計な心配をさせるなんて言語道断!!!

な〜んて、息巻いてはみたものの・・・

俺の仕事って忙しさの波が大きいんだけど救急車で運ばれた翌日も
忙しかったら気も紛れるのに暇であの今にも死にそうな姿が焼き付いて
1日ただただ呆然としてたのにその翌日も皮肉なことに暇だった・・・
そしたら「オカンと兄貴がこんなんだから俺だけはしっかりしないと!」って
無理してた部分もあるんだろうね。
会社に行って家族と離れた途端に張り詰めてた物がプツリと切れて
1日に何度も泣きそうになった。。。

だけど、やっぱり俺はそんなことしてる場合じゃなくて、
救急車で運ばれた日からまともに寝れてない母親に
「これからもっと辛い現実が待ってるかもしれないのに今からそれでどうすんだ!」
「寝ないとオカンまで倒れるし、そんなことになったらオヤジが心配するから!」って
ルームコロンやらマッサージやらでリラックスさせてもダメで
遂には「ドリエル」を買ってきたらようやく寝れたらしい上に
昨日の段階で結果は届いてらしいけど結果次第ではあったけど
可能であれば今後の治療方針、無理なら余命等の話になるから
「家族全員が揃った時に話してください」と頼んでたから
早速翌日、すなわち今日ってことに決まったのだが・・・

「そこまで聞いて来たら明日聞くことあるの?」って思うほど
昨日の段階で先生が話したらしいし、その結果ってのが
火曜日に兄貴たちが聞いて来たものとは全然違って
希望の光が見えるもので「明日」って連絡を貰った時とは違って
随分とホッとした気持ちでいったけどやはり現実はそう甘くなく。。。

オヤジが入院してる病院って本当に規模が大きくて
千葉の果てにあるにもかかわらず県外からの患者も多いほど有名で
一体、年間に何人の患者が訪れるか想像も付かないけど
先にも「症例が少ない」って書いたけどこの病院でも
この腫瘍で悪性で肉腫って患者は何年かに1人ってほどらしい。
(正式な病名は神経原性肉腫というらしいが)

それ故に俺も提案してた化学療法で腫瘍を小さくしてから
手術で摘出するっていう治療方針で行くことになったんだけど
当然のように抗がん剤による副作用も予想されるし、
場合によってはそれで命を落とすこと、全く効果がないことも告げられ、
昨日の「希望の光」を見失いかけたけどオヤジも承諾しつつも
本来なら明日も仕事だけど一回目だから俺自身不安だし、
オカンがその状況に耐えれるとは思えなかったら休みを貰って
朝一(下手したら面会時間前)で投与するとのことだったので
「明日は早く来るからさ」って言ったんだよね。
今日は俺の案でオヤジに報告する前に家族に説明するようお願いしたから
(オヤジにも同様の告知をしてるけど最悪の場合の余命等は省いて貰ったりする為)
遅くなった上にそれを悟られないように兄貴たちは更に遅く来るよう演技したりで、
俺らにとっては今日二度目の結果報告が遅くなったりしたのもあって
やきもきしたり、心配したりもしてたのもあったし。

そしたら言うんだよね。
「明日は一回目だからな〜」って。

抗がん剤の投与の話を聞いても今までの検査を再び受けるかの如く、
動揺した素振りは無かったけどその言葉の続きは痛いほど分かった。。。
だからこそ俺も休みを取ったんだし。

そんなこんなの帰り道。
心配して毎日のように連絡をしてくるKさんからオカンの携帯に連絡が入ったので
オヤジの会社の福利厚生面での話もあったから帰りに寄って、
今日の結果、今後の治療法、想定される副作用等を説明したら
夫婦してポロポロと泣き始めて。。。
そしたらオカンもプツリと切れたんだろうね。
今度は3人して泣き始めて。。。

オカンだけなら「俺らがしっかりしないと!」「俺ついてるから安心しろ!」等、
ビシッと言えるけどさすがにKさん夫妻にビシッとは言えない。。。

そしたらKさんの娘一家が偶然来てたんだけど娘が言うんすわ。
「症例が少ないってことは失敗も少ないってことでしょ?」
「だったら成功するかもしれないじゃん♪」って。

ナイスアシスト!
俺、この人とは俺と気が合いそう(´∇`*)

って、前述通り残念ながら既にヒトのモノですが(爆)
けど、小学生の子供を2人抱えてるけど確か俺とほとんど変わらなかったはず。
それでいてこの根性の座りっぷりは見事!

だから負けじと言ってやったわ。←何の争いなんだか・・・(苦笑)
「不謹慎かもしれないし、その為にオヤジは苦しい思いをしたけど
こんなにも家族が一丸となったことないし、乗り切ったら絆も強まるでしょ」って。

ってか、強がりでも何でもなくそれが本音だし。

けど、完全に決壊したんだろうね。
その後、Kさん家を後にしてもオカンはグズグズ。
いや、それだけならいいけど何を話しても
オヤジが死ぬことを前提にした答えしか返って来ない・・・

アホかっ!

死ぬなら辛い思いをする可能性のある抗がん剤なんて使わせてたまるかっ!
それどころか今すぐ連れて帰って、好きな酒を好きなだけ飲ませてやるなりするし、
病院に1人残して帰って来てたまっかよ!!!

確かに火曜日は「数週間の命かもしれない」ってことにひたすら呆然としてたし、
オカンの心配ももちろんしたけど、これからもまだまだ共に過ごしたいのに、
そんな「当たり前の日々」を10日前まで過ごしてたのが残り数週間だなんて
「逆境ほどポジティブ」と言ってる俺ですら受け入れ難い事実ではあるけど
未だに対応が遅かったこと等への不満もポロポロ出てくるけど
「数週間の命」とまで言われた今は後ろを振り向いてる時間なんてないでしょ。
真摯に受け止めて1%でも可能性があるなら託すしかないでしょ。

ちなみに。

これに伴って幾つかのライブも断念を決めたんだけど
先生たちも年末年始は一時帰宅出来るように頑張ってくれるみたいけど
それまでは「オカンが1人になっちゃうかもだしれないし、そんな気分になれない」ってことで
美里のカウントダウンも諦める方向でいたけど完全に諦めることを決断した。。。

しか〜し!

これで「日の出&富士見RUN」が出来る♪ 

そ。何事もポジティブに行かなきゃ。
後悔することが嫌いな俺。
何事も無駄にすることが嫌いな俺。
辛いだけで終わったら全てが無駄でしょ。
労力も時間も金も。
でも無駄にすることが嫌いな俺は「絆」を深めることで意味のあることにしようと思ってる。

それに奇跡的だろうが元通りになって「一時」ではない「完全」な帰宅をして、
且つ、これまで周りがどれだけ注意しても不摂生だったオヤジが
これに懲りて「健康」について意識を高めてくれたら
長い人生の中にこんなことの1つくらいあってもいいでしょ。
その心掛けが寿命を延ばすだろうし。

だからオヤジの辛そうな姿を見ては「可哀想」と落ち込むオカンと兄貴だけど
悪いけど俺は「コレも試練」と俺に出来る精神的サポートをしながら
「乗り越える気力が無くてどうする!」くらいの気持ちでいようと思う。
そうじゃなきゃ抗がん剤の副作用にこっちが耐えられなくなりそうだし。

まぁ、昔から厳しかっただけに弱音を吐く姿はもちろん、
弱まりゆく姿を見たくないって思いも強いんだけど。。。

でも、何年か前から思い描きつつも俺が例の如くライブで実現させてないけど
ある目論みがあるんだよね。
絶対に両親共に喜んでくれるであろうし、未だに家族だけでしたことないことを。

その為にはもうちっとオヤジには俺のワガママに付き合ってもらわないとね♪
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:: comment ::
説明時には、最悪の場合を特に説明することが多いようです。
聞く方も、良い結果よりも悪い結果の方が強く印象に残ってしまって、ズンと落ち込んでしまうものかもしれません。

受容の過程、として、ご家族の反応は当たり前のことなので、この後きっと少しずつ受け入れて前進していけることになると願っています。

ドラさんも、自分がしっかりしなきゃ!と鞭打ち過ぎないでくださいね。

治療が順調に進んでいきますように・・・。
      by  しゃら  at  2009/11/28 1:00:08
コメント?
何のこと???w
と、あのオトコのようにしれ〜っとしてみるw

看護士って元々大変な仕事だとは思ってたけど
今回の件でつくづく思いました。
素人には分からないけど薬や点滴一つで
ある程度のことが分かっちゃいますからね。
そう。義理の姉も早い段階から普通じゃないことに気付き
まだチンタラ検査されてることから兄貴に言ってたらしいです。
「もしかしたら肺がんかもしれない」って。

一般患者の苦しむ姿や亡くなる時も辛いだろうけど
身内がそうなった時に自分だけ病状が分かっちゃって
けど、言えなくて抱え込んだり、どれだけ苦しいか分かる分、
ある部分では血の繋がりのある俺らよりも辛いかもしれないし。

ちなみに俺は見ての通り(?)思い立ったら突進するタイプなんでw
ある意味、今日がスタートだし、これまで出場したレースと同じく
棄権することなく、無事にゴールしてきたように何としてでも
オヤジと共にゴールテープが切れるように自分のペースで頑張ります♪

来年は記念すべき23周年。←文字にすると余計に中途半端さを感じるw
きっと愛は勝つさヽ(´▽`)/
      by  ドラ  at  2009/11/28 7:31:50

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