2004/12/31
「市川拓司「恋愛寫眞−もうひとつの物語」」 |
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「いま、会いにゆきます」「そのときは彼によろしく」に続いて市川拓司さんの 「恋愛寫眞」読み終えました。 以下、内容についてアレコレと。 ん〜さすがに三冊目ともなるとある程度は先が読めてくる。 そんな訳である程度は予想通りの結末だっただけにややガッカリ。 いや、ストーリーそのものが悪いのでは無く。 ただ、一気に次々と作品に手を出すべきではなかったかなって。 今回もストーリーは奥手でウブで冴えない男女の恋愛。 成長が遅く、まるで子供のような静流。 そんな静流が誠人に恋をして大人の女性へと変化していく様。 そんな2人の一瞬、一瞬を「写真」で綴っていく。そんなストーリー。 この前、偶然にも「写真」の魅力を語ったばかりだけどそんな矢先に それをモチーフにしたストーリーってのは何ともタイムリー。 それだけに2人が恋に落ちていく様が見えてくるかのようだった。 しかし、、、 静流の家系には恋をすることで成長をし、そしてそのただ一度の恋の為に 濃密な時間を過ごし生涯を終えるという病気を持っている。 もちろん静流もその1人。 生涯でただ一度のキスをし、ようやく誠人の気持ちを知りつつ自ら去る。 そして誠人がきっかけで始めた写真の勉強の為にフランスへと渡り、 最終的にニューヨークへと拠点を移し個展を開くことになった静流。 その作品の中には誠人へのメッセージとして静流が生涯ただ一度の恋をした 証として大人の女性へと生まれ変わったセルフポートレートも。 しかしその時、既に静流はと言うと、、、 読み手側としてはとても切ないストーリ。 しかしそれでも2人の間に流れた時間、今も繋がる想い、 そんなものに心打たれる作品でした。 そんな訳でラブストーリーが好きな方にはオススメの一冊ですぞ。 ・・・。ナンダカンダ言いつつも「Separation」行くか。次は。 「Separation」 |
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